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『銭形って警視庁柔道5段らしいです。』
一時は絶版で、入手困難だった「カリ城」の絵コンテが書店で手に取れるようになりました。監督にとっては、東映時代の総棚ざらいなのかも知れませんが、これを見て育った私にはとても重要で、大好きな作品です。なぜこんなに面白いのか。それは、作り手が楽しんで作ったからかもしれません。Fiatと2cvのチェイスや、ワイヤーで危機を乗り越えるシーンの横には「ワンパターン」との書きこみあり。動きのひとつにもFiatはRRだからテールがながれるとか、パンクしたタイヤはミシュランだからつぶれるとか、デティールまで楽しんで描かれてます。次元がリムジンをやっつけたところではフレームの中に「カッコイイ」とあり、描いてる人は楽しそうだなあと想像させられます。
読む進むうちに、アニメ製作は個人でするものではないとわかります。監督はその名の通り、大勢をまとめる仕事なのでしょう。原画、作画、カメラにそれぞれ指示が出ています。指示は、応援であったり、要望であったり、それぞれ異なる点に注目です。当時、絵を描くスタッフが新人だったようで、みんなを引っ張って作ろうとする、監督の姿勢が読み取れます。
アニメが、大勢のスタッフの、綿密な手作業で出来あがることがわかると、ルパンの第2シリーズの最終話と145話で、宮崎監督がわざと実名を隠し、会社名をペンネームにした理由が想像できます。それはスタッフに対する思いやりなんでしょうね。意外に山田康雄のアドリブが少ないことに驚きました。伏線の張り方がとても細かく、演出が練られていて舌を巻きます。アニメとしての嘘のつきかたを自覚した上での、満載艦なテクニックに思い知らされます。
個人的に好きなのは、不二子がクラリスに自分がスパイと知らせるシーン。衣装を脱ぎ捨て迷彩服になるのですが、「下着じゃなくて残念でした友永サマ」とあって、それを書くだろうスタッフのひとりまで気を使う様と、その理由が微笑ましくあります。思えば、この作品、銭形突撃隊の警官や、カゲのひとりまでカッコヨク描くと同時に、スタッフひとりひとりまでカッコヨク仕事をさせているのだなと。読んで気持ちの良い作品です。